山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

実話・元ネタあり

逃げ続けた男の歪んだ自己愛。「負の暗示」1991年

あらすじ 昭和13年。一人の男が一晩のうちに村の住民たちを30人惨殺するという陰惨な事件を起こした。 そのまま自殺した犯人は、これといって極悪人でも精神異常でもない平凡な22歳の青年・土井春雄だった。 彼はなぜこのような事件を起こすに至ったのか。 …

ただ、男について行くだけの女の怨念。「雨女」1994年

あらすじ 三田数良はその恵まれたルックスで数々の女を物にし、金目的で手にかけてきた。女たちの愛と怨念に取り憑かれることになるとも知らずに…。 こういう男はモテないでほしい。「ロス疑惑」が元ネタのホラーです。イケメンの数良は女を騙すのが得意。そ…

鬼門全開おばさんが行く!「あやかしの館」1981年

あらすじ 葵は高校に通うために、叔母の由布子の家に居候することになった。 浮世離れした由布子の性格にも慣れてきた頃、葵はその家で起こる奇妙な現象に気づく。 自宅がお化け屋敷。 この後『二口女』の由良子さん&縁ちゃん、『ケサラン・パサラン』の由…

社会に適合できない天才はどう生きていけばいいのか。「牧神の午後」1989年

あらすじ 1909年。ロシアバレエ団の新人、ヴァーツラフ・ニジンスキーは「アルミーダの館」で衝撃的なデビューを果たし、その異常なまでの才能で人々を驚かせ続けた。 しかしバレエマスター、ミハイル・フォーキンだけは、ニジンスキーの天才性の裏にある「…

兄妹デュオの栄光の影。「グリーン・フーズ」1987年

あらすじ トビーは歌も歌える人気子役。一世を風靡していたトビーだったが、声変わりし、体が成長してしまったことで仕事がなくなる。 一方、歌の才能を見出された気弱なマーシャはトビーと兄妹デュオを組むことになるが…。 「僕がピアノを弾くよ。 マーシャ…

時間に関する不思議な話。「タイムスリップ」1993年

世の中、摩訶不思議な話というのは結構あるものです。 山岸先生の実際の体験や、周りから聞いた「時間に関する不思議な話」をバカになりきって話す実話系の作品。 面白かった! こういう不思議な話大好き! 幽霊ものより超常現象っぽい話のが好きなんです。 …

押入れを開けるのが怖くなる。「押し入れ」1997年

山岸先生が美内すずえ先生から聞いた「他人のフンドシ」恐怖話。けっこう勇気を出さないと読み返せないホラーです。 押し入れとか箪笥(観音開きのやつ)ってむやみに怖いですよね! 人が入れる大きさがあるからかな。 この話は美内先生のアシスタントさんが…

オール実話の怖い話。「読者からのゆうれい談」1983年

73年の『ゆうれい談』から10年の時を経て、続編。当時『ゆうれい談』を発表した後に山岸先生へ届いた、「霊的体験を綴った、おびただしい数のお手紙」の中からいくつかピックアップされた怖い話です。3話しか入ってないですが。短い。かくれんぼをしていた女…

えっ、おにぎりの具を当てる能力めっちゃ欲しい…。「ゆうれい談」1973年

山岸先生が漫画家仲間から聞いた「幽霊談」を一挙公開!「手ぬぐいを巻いた幽霊、柳の精霊に恋された姉、幽霊に脚を引っ張られて膝がはずれた少女、窓を叩き続ける左手…。実際にあった怖い話、それと私の好きな「不思議で奇妙な話」もちゃんと入ってて嬉しい…

人間には制御できない巨大な力。「パエトーン」1988年

あらすじ 全世界を震撼させたチェルノブイリ原発事故。そして、日本にも続々と作られている原子力発電所。その恐ろしさも知らず、人類は制御できない日輪の馬車を駆っている愚かな「パエトーン」と同じなのではないだろうか? 原発への問題提起作品。 チェル…

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