山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

心理・精神

この家には鬼がいる。「夜叉御前」1982年

あらすじ 15歳の紀子の家は山深い一軒家に引っ越してきた。 最初からその家に良くないものを感じていた紀子は、やがて家の中に「鬼」が見えるようになり、「鬼」に狙われるようになる。 病気の母や幼い弟妹や祖母の世話をしながら鬼と戦う紀子だったが、その…

逃げ続けた男の歪んだ自己愛。「負の暗示」1991年

あらすじ 昭和13年。一人の男が一晩のうちに村の住民たちを30人惨殺するという陰惨な事件を起こした。 そのまま自殺した犯人は、これといって極悪人でも精神異常でもない平凡な22歳の青年・土井春雄だった。 彼はなぜこのような事件を起こすに至ったのか。 …

失敗を恐れ続けた女の末路。「天人唐草」1979年

あらすじ 頑固で古風な父と貞淑な母を持つ岡村響子は、子供の頃から「慎みのある素晴らしい女性」になるように厳しくしつけられた。 特に、誇りに思う父の指示は響子にとって絶対だった。父の希望に応えようと精一杯務める響子だったが、父の言うことを聞け…

世界最後の日に仮面は要らない。「ストロベリー・ナイト・ナイト」1981年

あらすじ 目覚めると「私」はまた精神病院に入れられていた。 しかし外に出ると、そこはいつもとはまったく違った世界だった。 その日、街の全ての人々は醜い自分をさらけ出していた。「私」はわけもわからずあたりを歩くが…。 みんなとりつくろって生きてた…

人は誰だって褒められて伸びるタイプなんだよ!「ブルー・ロージス」1991年

あらすじ 黎子(たみこ)は男性と付き合ったことがないまま30歳になろうとするイラストレーター。 子供の頃から優秀な妹と比べられて育ったせいで自分に自信が持てずにいた黎子だが、ある時男性編集者の和久と出会ったことで、黎子の人生は少しずつ変わりは…

他人を無視しないと自分を守れない。「メデュウサ」1979年

あらすじ その目で見た人間全てを石に変える女・メデュウサ。人一人石に変えるたび、メデュウサの体にはヒビが入る。 しかし世話人のニコラだけは石になることはなかった。ニコラと過ごしていると、メデュウサの蛇の髪は普通の髪の毛に戻り、ヒビもなくなっ…

おまえはママなしでは生きていけないのよ。「スピンクス」1979年

あらすじ 「僕」は魔女の館に住んでいた。「僕」は真っ白な部屋に来る日も来る日も立っていた。毎日毎日「スピンクス」がやって来て「僕」に質問をする。声も出ず体も動かせない「僕」は「スピンクス」に弄ばれる。そんなある日、知らない男の人がアーチーの…

恋に思い詰める年頃。「ハーピー」1978年

あらすじ 高校生の佐和春海は、同級生の美少女・川堀苑子にだけ、死臭のような奇妙な「臭い」を感じるようになる。死臭を振りまきながら自分を誘惑する苑子を、佐和は女面鳥獣の化け物「ハーピー」なのだと思うようになり、正体を暴いてやろうと思う。 最初…

肉体を捨てたストーカー。「バンシー」1979年

あらすじ わけも分からず夜の森を彷徨う美少女は、ある小説家の家に辿り着くが、誰にも気づいてもらえない。オールドミスのドロシイは下宿の窓から、ある小説家の家を双眼鏡で見つめる。 子供たちの間では、バンシー(泣き女)が出るという噂が立っていたが……

それは、彼女にだけ見える友達。「ティンカー・ベル」1973年

あらすじ ダフニーのたった一人の友達は、小さい頃から側にいたティンカー・ベルだけだった。ダフニーが悲しい時、ティンカー・ベルだけがいつも彼女を慰めてくれていたが、ある日出会ったギーと親しくなるにつれて、ティンカー・ベルは彼女の目に見えなくな…

スプーン曲げてどうすんの?「二日月」1990年

あらすじ 中学3年生になったえりは転校生の菊池という女子と隣の席になるが、菊池は何かというと自分の「超能力」や「予言」を誇示する。やがて菊池はその超能力でえりとBF・伊達との仲を裂こうとしてくるが…。 超能力しかとりえのない地味女子VS普通の女子…

パパは僕が苦しい時だけやって来る。「コスモス」1987年

あらすじ 小学生の裕太は喘息持ち。発作が起こるとママはいつも心配そうに裕太を看病してくれる。 優しいママがパパの会社に電話をかけると、パパが帰ってきて車で病院に連れて行ってくれるのだった。 個人的に山岸サイコホラーの最高傑作。わたくし、この話…

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