山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

1990年代前半

逃げ続けた男の歪んだ自己愛。「負の暗示」1991年

あらすじ 昭和13年。一人の男が一晩のうちに村の住民たちを30人惨殺するという陰惨な事件を起こした。 そのまま自殺した犯人は、これといって極悪人でも精神異常でもない平凡な22歳の青年・土井春雄だった。 彼はなぜこのような事件を起こすに至ったのか。 …

ただ、男について行くだけの女の怨念。「雨女」1994年

あらすじ 三田数良はその恵まれたルックスで数々の女を物にし、金目的で手にかけてきた。女たちの愛と怨念に取り憑かれることになるとも知らずに…。 こういう男はモテないでほしい。「ロス疑惑」が元ネタのホラーです。イケメンの数良は女を騙すのが得意。そ…

不倫する女、不倫される女。「月氷修羅」1992年

あらすじ 朗子(さえこ)は正治と不倫を続けて4年になる。 妻と別れられない正治、彼と別れられない自分。お互いのエゴに気づきながらも不倫の泥沼から逃れられない朗子。しかしさまざまな出来事を経て、朗子はひとつの決断を下す。 山岸先生は不倫がテーマ…

時間に関する不思議な話。「タイムスリップ」1993年

世の中、摩訶不思議な話というのは結構あるものです。 山岸先生の実際の体験や、周りから聞いた「時間に関する不思議な話」をバカになりきって話す実話系の作品。 面白かった! こういう不思議な話大好き! 幽霊ものより超常現象っぽい話のが好きなんです。 …

人は誰だって褒められて伸びるタイプなんだよ!「ブルー・ロージス」1991年

あらすじ 黎子(たみこ)は男性と付き合ったことがないまま30歳になろうとするイラストレーター。 子供の頃から優秀な妹と比べられて育ったせいで自分に自信が持てずにいた黎子だが、ある時男性編集者の和久と出会ったことで、黎子の人生は少しずつ変わりは…

おしゃれ道は死後も続く!「着道楽」1993年

あらすじ とっておきの桜の着物を着て母の法事へ行こうとする志麻子。 しかし着替えてもいないのにいつの間にか法事の時間になってしまった。 着替えるために家へ急ごうとする志麻子だが…。 山岸先生といえば、ストーリーと関係ないところでお着物を描きたが…

不倫ってハードスケジュール。「蜃気楼」1990年

あらすじ 昌彦は結婚して5年目の妻・春枝と一人娘をもつ、ごく普通の会社員。しかし昌彦には星子という愛人がいた。妻と愛人、どちらにも優しくバランスよく付き合っているつもりの昌彦だったが、その均衡は少しずつ破られていく…。 不倫男の朝は早い。「不…

(自分に都合の)良い人と結婚したい!「二口女」1992年

あらすじ イラストレーターの由良子(ゆらこ)は、今年こそ結婚しようと次々にお見合いを繰り返すが、気に入る男性が一人もいない。由良子の姪・紫(ゆかり)は由良子のお見合いを観察するうちに、女のエゴ、男のエゴを知るのであった。 「3高なんていってる…

白馬の王子様は息子。「鬼子母神」1993年

あらすじ ごく平凡な家庭に生まれた瑞季。しかし瑞季は生まれながらにして「悪魔」で、双子の兄は生まれながらにして「王子様」だった。さらに、母は「菩薩様」で、父は「表札」だった。成績優秀な兄は母に過大な期待を寄せられ、出来の悪い瑞季はぞんざいに…

不倫の果てに幸せはあるのか。「貴船の道」1993年

あらすじ 不倫相手・和茂の妻が病死し、晴れて結婚することができた真紀子。慣れない主婦業や、元妻の残した二人の子供とギクシャクする中で、和茂にはまた別の愛人の気配が。元妻・晴美の苦しみを追体験する真紀子。そして真紀子は晴美の幽霊らしきものを見…

継母とポルターガイスト。「顔の石」1991年

あらすじ 30の大台に乗った妙子は「42の再婚のオジンでしかも中2のコブつき」と結婚した。 結婚相手の平山の娘・千愛(ちえ)は明るく素直でしっかりしたいい子で、妙子のことを「ママ」と呼んでくれる。 順調な結婚生活のように思えたが、平山家では不思議…

スプーン曲げてどうすんの?「二日月」1990年

あらすじ 中学3年生になったえりは転校生の菊池という女子と隣の席になるが、菊池は何かというと自分の「超能力」や「予言」を誇示する。やがて菊池はその超能力でえりとBF・伊達との仲を裂こうとしてくるが…。 超能力しかとりえのない地味女子VS普通の女子…

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