山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

埴輪馬の恩返し。「副馬」1983年

あらすじ

貧しい尺麻呂(さかまろ)は、森で埴輪の馬を拾う。
埴輪の馬の折れた足を直してやったところ、ある夜、人とは思えない者が馬を取りにやって来る。
気づくと家の前には財宝が置かれており、喜ぶ尺麻呂だったが、妬んだ者に盗掘の濡れ衣をかけられてしまい…。


埴輪馬を直したら奇跡が起こって億万長者に! 女や車に囲まれ、毎晩札束風呂に入ってます!(Sさん)

貧しさゆえに好きな女の子も別の男に取られそうな主人公・尺麻呂くんが、拾った埴輪馬を直してあげると、
→馬の持ち主の幽霊?が馬を引き取りに来て、お礼に財宝を置いていく。
→嫉妬した近所の男(恋のライバルでもある)に盗みの濡れ衣を着せられる。
→馬を拾った場所と直した証拠を提示したら昔の天皇のお墓が発見される。
→冤罪も解けて天皇に官位を与えられ、めでたしめでたし。
という素朴なお話です。

…個人的には山岸先生の作品は人が殺されたり精神に異常をきたしたりしてるのが好きなので、このような地味で良いお話にはあまり感想は出ないのですが、主人公に好意的なはずの御肇国天皇(はつくにしらすすめらみこと)の幽霊が終始白目で全然いい人そうに見えないとこだけなんか面白かったです。登場シーン、絶対悪霊だと思った。

尺麻呂といえば続日本書紀に出てきた狭井宿禰尺麻呂(さいのすくねさかまろ)が元ネタかなーと思うのですが、詳しくないのでよくわかりません。
ストーリーは『笛吹き童子』と似てる気がします。あの童子可愛かったよね。

収録コミックス

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