山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

桃のコンポートで霊を撃退するホラー漫画初めて見た。「千引きの石」1984年

あらすじ

中学2年の可南子は両院の離婚によりN市の学校へ転校してきた。
しかし学校の古い体育館には恐ろしい噂があり…。


「戦争中、空襲にあってケガ人をあの体育館に運んだらしいよ」

空襲に遭った人々の霊がうごめく古い体育館で恐ろしい出来事が!という王道学園ホラー。展開がスタンダードすぎてちょっと物足りないかなー。ヒロインの「セーラー服代わりのマリンルック」と「凸凹三人組」のキャラは好きです。

全校生徒が体育館の恐い話を知ってるのに、ハブられ気味転校生の主人公だけが知らずにホイホイと近づいてしまいます。そういうのは早めに教えてあげてー!
体育館の扉を開けたら地の底まで続いてそうな急な階段が!というシーンが高所恐怖症としては怖かったです。
タイトルが古事記ですが、この話の古事記要素は「幽霊に桃のコンポートを投げつけて撃退」の部分です。えぇ…。

秀才の榊くん&ハンサムでスポーツマンの西町くんのペア、けっこう好き。特に、霊現象に立ち会ったというのに一人だけまったく感応しない体育会系の西町くんがバカでかわいいです。こういう強靱な(鈍感な)奴人間になりたい。『わたしの人形は良い人形』の陽子母とかもそういうタイプでしたね。

最後はホラーらしく「まだ恐怖は終わってはいなかった!」系の終わり方です。いいですね。 やっぱホラーとか不思議系の話はアンハッピーエンドで終わるのが好き。

本編とは全く関係ないですが、「制服が間に合わずセーラー服代わりに毎日取っ替え引っ替えマリンルックで登校」という可南子のアイディアが好き! 子供の頃読んでて憧れました。山岸先生こういう小ネタやるよね。さまざまなシーンでマリンルックを披露する可南子ちゃんに注目です。かわいいー。

収録コミックス

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