山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

不倫・浮気

失敗を恐れ続けた女の末路。「天人唐草」1979年

あらすじ 頑固で古風な父と貞淑な母を持つ岡村響子は、子供の頃から「慎みのある素晴らしい女性」になるように厳しくしつけられた。 特に、誇りに思う父の指示は響子にとって絶対だった。父の希望に応えようと精一杯務める響子だったが、父の言うことを聞け…

ただ、男について行くだけの女の怨念。「雨女」1994年

あらすじ 三田数良はその恵まれたルックスで数々の女を物にし、金目的で手にかけてきた。女たちの愛と怨念に取り憑かれることになるとも知らずに…。 こういう男はモテないでほしい。「ロス疑惑」が元ネタのホラーです。イケメンの数良は女を騙すのが得意。そ…

取り憑く側の物語。「黄泉比良坂」1983年

あらすじ 「私」は気がつくと一人深い静寂の中にいた。 暗闇の中、たまに通り過ぎる人々を追いかけ、自分が誰かもわからぬまま「私」は彷徨う。 ああ、どうしよう。わたしは自分が誰なのかわからない! 幽霊密着取材。 「私」は自分が死んでいることに気づか…

不倫する女、不倫される女。「月氷修羅」1992年

あらすじ 朗子(さえこ)は正治と不倫を続けて4年になる。 妻と別れられない正治、彼と別れられない自分。お互いのエゴに気づきながらも不倫の泥沼から逃れられない朗子。しかしさまざまな出来事を経て、朗子はひとつの決断を下す。 山岸先生は不倫がテーマ…

ねえ、いつ奥さんと別れてくれるの?「死者の家」1988年

あらすじ 美佐の母は夫の不倫で苦しめられ続けたまま、若くして病死した。 数年後、美佐は勤め先で出会った正志という男性と交際を始めるが、実は彼は既婚者だった。 不倫をすると地獄に落ちるらしい。 「ママの家系は代々不幸な結婚をする女性が出る」と生…

人は誰だって褒められて伸びるタイプなんだよ!「ブルー・ロージス」1991年

あらすじ 黎子(たみこ)は男性と付き合ったことがないまま30歳になろうとするイラストレーター。 子供の頃から優秀な妹と比べられて育ったせいで自分に自信が持てずにいた黎子だが、ある時男性編集者の和久と出会ったことで、黎子の人生は少しずつ変わりは…

絶世の美女の自覚なき悪意。「黒のヘレネー」1979年

あらすじ 絶世の美女ヘレネー。彼女はいつでも美しく、素直で、微笑みを絶やさず、誰にでも優しく、そして誰からも愛された。しかし彼女の美しさは知らず知らず周りを不幸へと導いていった…。 「その女のまわりは禍々しい黒いものでいっぱいだ!」 この話す…

不倫ってハードスケジュール。「蜃気楼」1990年

あらすじ 昌彦は結婚して5年目の妻・春枝と一人娘をもつ、ごく普通の会社員。しかし昌彦には星子という愛人がいた。妻と愛人、どちらにも優しくバランスよく付き合っているつもりの昌彦だったが、その均衡は少しずつ破られていく…。 不倫男の朝は早い。「不…

娘に捨てられたら生きていけない。「メディア」1997年

あらすじ 有村ひとみはバイトに就職活動に忙しい短大2年生。夫に不倫されている母親はひとみを溺愛し、ひたすら尽くそうとする。このままではいけないと思ったひとみは母から自立しようと留学を決意するが…。 母がしんどい。 夫に捨てられた代わりに、娘のひ…

(自分に都合の)良い人と結婚したい!「二口女」1992年

あらすじ イラストレーターの由良子(ゆらこ)は、今年こそ結婚しようと次々にお見合いを繰り返すが、気に入る男性が一人もいない。由良子の姪・紫(ゆかり)は由良子のお見合いを観察するうちに、女のエゴ、男のエゴを知るのであった。 「3高なんていってる…

白馬の王子様は息子。「鬼子母神」1993年

あらすじ ごく平凡な家庭に生まれた瑞季。しかし瑞季は生まれながらにして「悪魔」で、双子の兄は生まれながらにして「王子様」だった。さらに、母は「菩薩様」で、父は「表札」だった。成績優秀な兄は母に過大な期待を寄せられ、出来の悪い瑞季はぞんざいに…

不倫の果てに幸せはあるのか。「貴船の道」1993年

あらすじ 不倫相手・和茂の妻が病死し、晴れて結婚することができた真紀子。慣れない主婦業や、元妻の残した二人の子供とギクシャクする中で、和茂にはまた別の愛人の気配が。元妻・晴美の苦しみを追体験する真紀子。そして真紀子は晴美の幽霊らしきものを見…

ひたすらダベるお姫様たち。「月の絹」1987年

春は弥生の佐保姫。十代前半。食べ盛りの末っ子。夏は夜空の夕星(ゆうづつ)姫。彼氏ありで人生の絶頂期。秋は紅葉の竜田姫。不倫真っ最中。厚化粧。冬は吹雪の打田姫。お墓コンサルタント。男運はないが自立している。 春夏秋冬のお姫様姉妹たちがひたすら…

ママン、あたしは醜いの?「ラプンツェル・ラプンツェル」1974年

あらすじ 若き植物学者のオクターヴは、塔の中に住む美しい少女ミケティと出会う。ミケティは母親に「おまえは醜い」と言われ続けながら育てられていた。 「マ、ママン、あたしはみにくいの?」「そうよミケティ。外にでたらころされるわ」 ものすごい美少女…

夢見がちもここまで来ればプロの域。「ドリーム」1978年

あらすじ 岡元由子(ゆず)は母の再婚によって、クラスメイトの周防薔子(すおうしょうこ)のいとこになった。 旧家である周防家に遊びに行った由子は絶世の美女・丹穂生(におう)と出会い、周防家の夢のような生活に酔うが…。 登場人物の名前が読めない。…

パパは僕が苦しい時だけやって来る。「コスモス」1987年

あらすじ 小学生の裕太は喘息持ち。発作が起こるとママはいつも心配そうに裕太を看病してくれる。 優しいママがパパの会社に電話をかけると、パパが帰ってきて車で病院に連れて行ってくれるのだった。 個人的に山岸サイコホラーの最高傑作。わたくし、この話…

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