山岸凉子漫画感想ブログ

山岸凉子先生の漫画作品の感想を書いていきます。普通にネタバレしてますのでご注意ください。

とある病に呪われた一族。「ひいなの埋葬」1976年

あらすじ

16歳の弥生は、遠い親戚の梨元家の雛祭りに招待された。
皇族の血を引く元華族だという梨元家には、弥生と同い年の令嬢・静音がいた。
そして弥生は静音にそっくりなシズオという少年にも出会うが、梨元家には恐ろしい秘密が隠されていた。


「誇りの象徴でもなんでもない。
呪われた血筋の象徴でしかないんだ、このひな人形は」

皇族の血を引く元華族様とか入り婿とか降嫁とか分家とか、初っぱなから古めかしい身分ワードが満載! 池田理代子漫画かと思った。
女系家族」だとされる梨元家の雛の節句に招待された弥生ちゃんは、同い年の静音さん、そして彼女に瓜二つの少年シズオと出会います。静音嬢の武家の令嬢みたいなシンプルなお着物好きだなー。
弥生は夜しか現れないシズオを不思議に思いながらもシズオと親しくなっていきますが、実はシズオには「呪われた血」が流れていたのでした…。

梨元家当主のおばあちゃんがクレイジーババアです。「男がすぐ死ぬ血筋」という秘密を隠し家の名誉を守るために、孫の性別を偽って発表してそのまま主治医(男)と偽装結婚させる。挙げ句の果てに弥生には梨元家の子孫を産ませようとシズオを夜這いに行かせる…。
こういうキャラ見ると「身分」とか「家柄」が作劇に便利なのがわかるなぁ。
そして男であるシズオを愛していたという主治医兼婚約者の雪(きよし)。昔の少女マンガってBLとの住み分けが完全じゃないから好きです。

忘れちゃいけないのが冒頭の弥生ちゃんのギャグ(?)。
ものすごいハムサンド、いいえハンサム。
なんか一周回って面白い気がしてきた。

収録コミックス

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