少年は死ぬまで他人に与え続ける。「幸福の王子」1975年
あらすじ
小悪党のマーティンは財閥に嫁いだかつての恋人・コンスタンスが死んだことを知り、破産した彼女の家へ忍びこんだ。その際出会った彼女の幼い息子は、マーティンの後をついて来る。
気がふれているらしいその少年を見捨てられないマーティンは仕方なく面倒を見るが、少年は何もかもを他人に与えてしまう。
破産に伴い自殺した両親に置いていかれた少年。
なぜかマーティンの後をついて来る少年は、自分の持っているものをすべて他人に与えてしまうという自己犠牲の塊のような性格でした。元々そうだったのか気がふれてからそうなったのかはわかりません。
食べ物を犬に。上着を子供に。死ぬ直前まで人々に何かを与え続け、少年はマーティンと出会って3日目に死にました。
マーティンは少年の小さな棺を見てまともに生きる決意をしたのでした。おしまい。
えーと、ぶっちゃけこういう泣ける話はあんまり好みではないのでろくな感想が書けません。すみません。
これに出てくる少年みたいな「他者への強すぎる救済願望・自己犠牲精神を持つキャラ」ってキャラクターとしては面白いですよね。『ザ・ワールド・イズ・マイン』のマリアとか『仮面ライダーオーズ』の火野映司とか。こういうキャラ設定はそこそこだと単なる優しすぎる性格の人になっちゃうので、異常なまでに助けたがる!の方が好きです。
収録コミックス
- ひいなの埋葬(花とゆめコミックス)(白泉社)
- 山岸凉子作品集〈8〉傑作集2 ティンカー・ベル(白泉社)
- 黄泉比良坂(ボニータコミックス)(秋田書店)
- 山岸凉子全集〈30〉愛天使(あすかコミックス・スペシャル)(角川書店)
- 山岸凉子スペシャルセレクション〈8〉二日月(潮出版社)
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